辞書を使わずに英語多読を進める効果的な方法|文脈から学ぶリーディング術
英語多読を行う際、辞書を使わずに読むことは非常に重要です。辞書に頼ると、一つ一つの単語に集中しすぎて、文章全体の流れや意味をつかむ力が育ちにくくなります。辞書を使わない多読を続けることで、文脈から意味を推測する力が鍛えられ、自然なリーディングスキルが向上します。
とはいっても辞書を使わない洋書リーディングは、はじめはとても難しく感じるかもしれません。そんな方のために本記事では、辞書なしで英語を読む方法について、具体的なコツを詳しく解説します。
辞書を使わずに英語多読をするメリットとは?
辞書に頼らないことで自然な英語力が身につく
辞書を使いながら読むと、すべての単語を逐一理解しようとしてしまいますが、これはリーディングの流れを阻害する原因になります。辞書を使わずに読み進めることで、英文を流れるように理解する力、すなわち文脈から意味を汲み取るスキルが向上します。
この方法は、リスニングや会話にも効果的で、英語を英語のまま理解する能力が身につきます。結果として、コミュニケーションにおいても流暢さが増し、ネイティブスピーカーに近い自然な英語力を得られるでしょう。
リーディングスピードの向上
辞書を引くことで時間が取られてしまうと、読むペースが非常に遅くなります。辞書を使わずに文脈を頼りに読み進めることで、短時間で多くの内容を読めるようになります。これにより、リーディングスピードが劇的に向上し、試験や仕事でも役立つスキルが養われます。
特に、英語検定やTOEIC、TOEFLといった試験で高スコアを狙いたい方にとって、このスピードは重要です。時間制限のあるリーディング試験では、いかに早く正確に内容を把握できるかが鍵となるため、辞書を使わない多読は非常に効果的です。
実際、TOEICパート7のトリプルパッセージでも1000ワードいかないことが多いです。もしかしたら、それを聞いて「え、そんなにあるの?」と思ったかたもいるかもしれません。しかし普段から英語を多読していれば、いつのまにかスラスラと読めるようになっているはずです。
語彙力が自然に増える
多読を通して、繰り返し登場する単語やフレーズを文脈から理解する習慣をつけると、知らない単語があっても辞書を引かなくても理解できるようになります。特に、同じジャンルやテーマの本を読むと、専門的な語彙が自然に頭に入るため、長期的に語彙力が飛躍的に向上します。
辞書なしで英語多読を進めるための5つの具体的なコツ
コツ1: 簡単な本から始める
初心者の場合、最初から難しい本に挑戦するのは挫折のもとです。語彙や文法がシンプルな本を選び、成功体験を積むことが大切です。最初は児童書や短編エッセイなど、短くて簡単な本から始めることで、挫折せずに継続できるでしょう。
例: 「The Very Hungry Caterpillar(はらぺこあおむし)」は、非常にシンプルな語彙と繰り返し表現が多いので、初心者に最適です。

コツ2:洋書を読む前に準備をする
あなたがもし、kindleや書店で洋書を買ったらまずなにをしますか?「そんなのさっそく読み始めるに決まってるじゃん!」と答えた方、十中八九失敗します。せっかく大金をはたいて手に入れた洋書は数行しか目に入れることはなく、早々にあなたの部屋のおしゃれなインテリアになりはてるでしょう。
では、何をしたらいいのか。それは「表紙や目次をすみずみまで眺める」です。これはどういうことかというと、洋書を読み始める前に表紙や目次などからその本の概要をつかんでおくのです。特に小説の冒頭は新情報が多くて手ごわいですから、目に見える形で残しておくと、とてもスムーズに物語に没頭できます。表紙や目次を見てもどんな話なのかいまいち分からなかった場合は、その本を解説している書評サイトやYouTube動画なんかを探してみてみると、理解を深められると思います。
コツ3: 文脈から単語を推測するスキルを鍛える
知らない単語が出てきたときに、辞書を使わずに文脈から意味を推測する力を鍛えることが、リーディング力向上のカギです。前後の文脈や話の展開から、その単語が持つおおよその意味を推測し、理解していくプロセスを繰り返すことで、このスキルは磨かれます。
実践例: 例えば、「The cat was famished, so it quickly ate all the food.」の中で「famished」がわからなくても、猫がとてもお腹を空かせていたことを推測できます。これは、文脈の手がかりを使う典型例です。
コツ4: わからない単語は飛ばす
すべての単語を理解しようとすると、リーディングのスピードが極端に遅くなります。重要でない単語は飛ばし、理解できる部分を優先して読み進めることで、文章全体の流れをつかむことができます。後でどうしても気になる単語があれば、読書後に確認するという習慣をつけましょう。
しかし、単語を飛ばす頻度があまりに高く、内容が理解できないようなら、それはまだあなたの英語多読レベルがまだその本の域まで達していないということかもしれません。でも落胆する必要はないです。ほかの本で経験値を高め、1年後、2年後に再チャレンジしてみてください。読めているようになっていた時の感動や喜びは格別ですよ。
コツ5: 同じテーマの本を繰り返し読む
同じジャンルやテーマの本を読むことで、特定の語彙が繰り返し出てきます。これにより、語彙の定着が早まり、無理なく覚えられるようになります。ビジネス書やファンタジー小説など、特定のジャンルを集中的に読むことで、分野ごとの語彙力が伸びます。
コツ6: 読書の後で軽い振り返りを行う
読書後に、重要だと思った部分や理解が曖昧だった単語について軽く振り返りを行いましょう。これにより、文脈で推測した単語の意味が正しかったかを確認し、さらに語彙力を強化できます。
辞書を使わずに読み進めることで得られる成果
語彙力が向上する理由
文脈を使って単語の意味を推測する習慣が身につくと、辞書なしでも新しい単語の意味を理解できるようになります。繰り返し出てくる単語やフレーズを、辞書を使わずに理解できるため、実際に使える語彙が増えていきます。
読解スピードの向上
辞書に頼らない読み方を身につけることで、英語を読むスピードが劇的に向上します。これにより、より多くの文章を短時間で読み、リーディング力全体が向上するでしょう。試験やビジネスシーンでも、このスキルは非常に役立ちます。
まとめ
英語多読を辞書なしで進めることは、リーディングスピードや語彙力を効率よく向上させるための非常に有効な方法です。文脈から意味を推測する力をつけることで、英語力が飛躍的に向上し、日常生活やビジネスでも活かせるスキルが得られます。ぜひ、この方法を試して、英語力をさらに向上させましょう。


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